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今週のお題「夏休み」

 

僕は子供のころから比較的内向的だったので、夏休みに大きなイベントだったり思い出作りをした記憶が薄いのですが、その分当時遊んでいた数少ない友人についてはしっかり覚えています。

 

特に覚えているのが小学校時代の石川くんという子です。

石川君はいわゆる特別支援学級にいた子で、小学校4年ほどから通常クラスに移転してきた子でした。

 

彼とは当時の仲良しグループの一人がご近所同士で知り合いだったこともありちょくちょく遊ぶようになりました。

 

彼は軽度の知覚障害という診断を受けていたようでしたが、言葉が追い付いていないだけで喜怒哀楽などはしっかりと出すし、こちらの言葉もかなり理解していました。

そのため、まったくコミュニケーションには困らず普通に遊べていたと記憶しています。夏休みにはよく彼の家に遊びに行き、いろんなゲームをして遊んでいました。

 

しかし、小学校6年生ぐらいを境に彼とご近所同士だった友達が学校の別のグループと仲良くなっていき遊ばなくなりました。

それに続くように他何人かも彼の家に遊びにいったり、学校で集まったりしなくなっていきました。

 

そして僕も中学校に進学したタイミングで部活が忙しくなり、彼も中学を期に特別支援学級に戻るようになり、その仲良しグループは解散しました。

 

それから数年がたって接客のアルバイトをしていた時に、軽度の知覚障害を持った方の接客をしました。その時に会話ができないということがたまらなく恐ろしくなってた自分に気が付きました。

 

昔の自分と比べたら、格段に会話もコミュニケーションもうまくなっていたはずですが、ボディランゲージや声のテンションで相手の意思を測れていた自分から見ると退化しているのではないかとまで思いました。

 

仕事をしているとたまに接客や言葉遣いが上手と言われる反面で僕はそういった面が損なわれていたことが悲しくなります。

 

押しつけがましいかもしれませんが、今の子供たちがそういった隔たり無くいろんなコミュニケーションができるようになることを願います。

僕も学び直さなければいけないなぁと思う夏です。