ネットと記憶のこと

記憶力には自信があるほうだった。

中学くらいまでの勉強はわりかし記憶力さえあればなんとかなることが多かったので

成績が良い方だった。

それがこのところになって色々忘れているなぁと思うことが多くなってきた。

人間は重要度の低いものだったり、ネガティブな記憶は消していくものだと何かで読んだのだが、どうでもよいはずのことを無性に思い出したくなる時がある。

小学生のころに潰れてしまった、よくおつかいを頼まれていたスーパー。

日曜日の夕方には翌日発売のジャンプが並べていた個人経営のコンビニ。

部活帰りに寄り道で通ってヤンキーによく乗り込まれたカラオケ店。

他にも色々あるが名前がすっぽり抜けてしまっている。

ふと気になって調べてみるのだが、ネットにもほとんど情報がなくなってしまっているし、ストリートビューを使って当時の場所を見てみると更地だったり、チェーン店になってしまっていたりする。

それだけ調べても出てこないとなんでも調べれば見つかる今の世の中では本当にそんなお店あったっけと自分に懐疑的になってしまう。

つくづく携帯、スマホ、ネットがなかった時代がいかに儚い時間だったのかと思い知らされるが、もしかしたら例えば10年先にネットよりも便利なネットみたいなものができてそっちに移行しますとかなったら、今よく通っているお店や場所も調べても見つけることができないようなことが起こるのだろうか。

それはなんかさみしいなぁと思う。せめてもの抵抗として好きな場所、何となくよく行くお店なんかは写真を撮っておきたいと思う。インスタ映えは考えない。